はぐれ医者の万病講座T

小田慶一





初版:1990年4月
造本:四六判ソフトカバー
本文:250ページ
本体:1456円
CODE:ISBN4-89426-407-2 COO95

 日本一小さな私の診療所にやってくる患者さんの多くは、大病院でさんざん検査や治療を続けたあげく、ちっとも良くならない、という人たちである。しかも、良くならないばかりでなく、それぞれの病院で、クスリ・注射・手術・検査などにより、また、誤った情報を与えられることにより、深刻な被害を受けている。
 ほんとうに医学が進歩し、多くの患者さんの役に立っているのなら、こんな馬鹿げた状態になるだろうか? むしろ、現在の医学、医療制度、医薬品などに根本的な欠陥があるのではないか? しかし医者が、それに気がつくのは、かえって難しいようだ。〔中略〕
 なにも医学の分野に限らないが、「ほんとうに役に立つ」知識とは、シンプルなものである。読者は、知ってみればあまりにあたりまえのことで、「なんだ、そんなことか」と、おそらく意外に思われるかもしれない。真実とは、単純かつ明快でなければならないという古代からの真言を添えておきたい。ニセ学問や、とってつけたような知識の横行に、少しでも一石を投じられればと願うばかりである。それによって、病気で苦しむ人、病気ではないかと怯える人を、少しでも減らすことができたとしたら、筆者にとって、これ以上の喜びはない。

(本書「まえがき」より)


もくじ
1 医原病
2 カゼより怖い風邪ぐすり
3 そして、みんな死んでしまった!
4 今の若者に、老後はあるのか?
5 自分の体は、自分で守れ
6 便秘は、危険!
7 女性の肌が危ない
8 花粉症は耳鼻科では治らない!
9 あなたの足が危ない
10 肩こりで悩む人へ
11 あなたが飲んでる「危ない酒」
12 漢方薬の功罪
13 食べ物の副作用

症例資料


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